経営学科では、1年後期の必修科目である初期演習IIで、日テレ制作による「みんなのドラマ」を用いたグループ・ディスカッションの授業を行っていますが、1月20日にその最終回が終了しました。
これは、ビジネスのリアルな現場をまだ経験していない大学1年生でも、その状況をできるだけリアルに感じられるように体験するプログラムです。5分程度の短いドラマ仕立てで問題設定を理解し、グループ討議で問題の解決方法を考えるという形式で授業を行いました。ドラマの内容は、「テレビ局を舞台として事業の意味を考えるドラマ」「ケーキ屋を舞台として従業員のモチべーションなどを考えるドラマ」「地方の村おこしをテーマとして、利害対立の原因や対策を考えるドラマ」の3作(各々6本の短編ドラマ)でした。この授業では、MC(司会)を各グループで一人決めておき、そのMCがメンバーの発言内容に応じてチップを配ります。チップは4種類で、赤(情熱)、黄(茶目っ気)、青(創意)、白(共感)を配ります。これによって、メンバーの発言が促され、活発な議論が進行していきました。
最終回の1月20日は、日テレでこのプログラムの企画・制作にあたったチームによる遠隔での講義が行われ、ドラマ各話の意味合いや、ドラマ制作の舞台裏、テレビ局での仕事の裏話などのパネルトークが行われました。
このプログラム終了後の、受講生の感想をいくつか紹介しましょう。
- 自分の意見を発表することは苦手だと感じていたのですが、発言することで結論を導くことができたり、また他の人の意見を聞くことで思い浮かばなかったような考えを知ることができました。話し合うことで自分の中にあった結論がより良い方向へ変わっていっていると実感できたことがとても楽しかったです。
- グループとしての授業が多くある中で、初期演習IIはひときわ異彩を放つ授業だったと思っています。これまでディベートをこれほどの回数も行う機会は本当になかったために、タイミングの良い意見出しや発想の転換など、自分にない多くのことを学べた授業であると感じました。学外活動のミーティングなどで積極的に今回の授業で得た知識を使っていきたいと思います。
- コロナウイルスの影響でクラスメイトと直接グループワークするのは初めてで緊張しましたが、MCになった際に相手の気持ちになって意見の述べやすい雰囲気を考えることができてよかったです。
- 最初の頃は自分から意見を発言することが少なく、またチップの枚数も少なく、色も共感の白色ばかりでしたが、徐々に枚数や色を増やしていけたかなと思います。討論だけでなく、みんなでポスターを書いたり、経営者としての立場を学べたりと経営学部ならではの授業でとても新鮮でした。
社会人になってからは、様々な問題に直面するはずです。問題に直面したときに、どうアプローチすればよいのか、他のメンバーと共同でどうやって議論をしていけばよいか、を1年生から学ぶことで、社会に出てからも成長を続けていける人材になってもらいたいというのが、このプログラムの趣旨になります。