
■ ビジネスプランから文化祭出店へ
私たち山下紗矢佳ゼミは、前期のゼミ活動で兵庫県中小企業診断士協会が主催する「未来を創るビジネスプランコンテスト2025」に、6つのグループに分かれて参加しました。
その中の1つのグループが、添加物の増加による人体への影響に着目し、腸内環境の改善効果がある「麹」を使った「焼きドーナツ」を販売するというビジネスプランを提案しました。このアイデアを「実際に形にしてみよう」という想いから、今回の文化祭で麹ドーナツ屋さんを出店することが決まりました。
■ 一人ひとりの得意を活かして
ゼミの授業時間外にも主体的に集まり、準備を進めていきました。
ゼミ生それぞれの得意分野を生かし、看板やプラカードのデザインを担当するメンバー、手作りのシールやTシャツを制作するメンバー、販売戦略を考えるメンバーなど、作業を分担して効率的に準備を進めました。
メンバー全員が自主的に動き、「どうすればもっと良くなるか」を話し合いながらアイデアを出し合いました。実際に何度も試食を行い、商品の見た目や味、包装まで、私たちの発想が形になるよう細部にまでこだわりました。
ゼミ生全員で一つのお店をつくり上げていく過程は、まさに貴重な経験であり、大きな学びの場となりました。

■ 声と笑顔で売り切った2日間
ゼミ生のほとんどが初めて文化祭に参加する中、迎えた当日。初日の開店前には急な雨に見舞われ、テントの設営や看板の保護などに追われながらも、柔軟に対応しました。
また、最近の“推し活ブーム”に注目し、購入者の「推しの名前」や「イラスト」をドーナツの包装に書くサービスを行いました。積極的に声をかけた結果、この新しいアイデアは幅広い世代から好評を得ました。特に、小さな子どもたちがイラスト入りのドーナツを嬉しそうに持ち帰る姿が印象的でした。
2日間を通して200個を販売し、途中で追加仕入れを行うほどの大盛況となりました。最終的には、周囲のお店が値下げを行う中でも、販売価格300円を維持したまま完売を達成。これは、経営学部生として培った発想力と戦略力を活かし、多くのお客様を惹きつけられた結果だと思います!

■ チームワークと学び
シフトはメンバー同士で相談し、全員の希望が通るように交代しながら協力し合いました。
運営を担当したメンバーが「次はこうするともっと良くなる」と改善点を伝え、時間の経過とともに運営やオペレーション、ドーナツの仕上がりもどんどん良くなっていきました。呼び込みの声掛けや、ドーナツやイラストが完成するまでの待ち時間にお客様との会話を楽しむなど、メンバー全員が臨機応変に対応することができました。
何より、メンバー全員が笑顔で活動を終えられたことが、この取り組みの最大の成果だったと感じます。

■ 活動を通して得たこと
今回の出店は、単なる販売体験ではなく、ゼミでの学びやアイデアを“実践”として形にする貴重な機会となりました。市場調査や原価計算、商品の発注、利益の出し方、目標設定や役割分担など、教室で学んだ知識をリアルな場で試すことができ、ゼミ生一人ひとりの成長に繋がりました。
文化祭での挑戦を通して得た経験と学びを、今後のゼミ活動にも活かしていきたいです。

(3年 井上 侑子、近藤 優奈、堤 和波)


