人生100年時代の到来に伴い、年齢に囚われることなく就業後も学び直し、能動的にキャリアを形成するリカレント教育が注目されています。武庫川女子大学も2023年4月に「リカレント教育センター」をオープンしました。
今回は、リスキリングとリカレント教育の違いや武庫川女子大学リカレント教育センターの特徴、定期的に自分のスキルを棚卸しする重要性について考えてみたいと思います。
リカレント教育とリスキリングの違い
リカレント教育と聞くと「時々耳にするリスキリングと同じでは?」と考える人がいるかもしれません。最初にリカレント教育とリスキリングの違いを紹介しておきましょう。
リカレント教育もリスキリングも「新しい知識やスキル、技術を学ぶ」という意味では同じと言えるかもしれません。しかしリカレント教育は、社会に出たあと本人が生きていく上で役立つ知識やスキルの習得に能動的な取り組みである点、「働く→学ぶ→働く」と就労と学びのサイクルを繰り返す点が大きな特徴です。対してリスキリングは、個人の意思ではなく雇用主である企業が主導します。企業が従業員に対し、今後の自社にとって必要なスキルや技術を新たに身につけさせる教育を施すのがリスキリングです。
このようにリカレント教育とリスキリングでは、学び直すことは同じでも「取り組み主体」や「学び直しの目的」が大きく異なります。
2023年4月に開設された武庫川女子大学リカレント教育センターは、その名の通り、新たなスキルを学んで新たな就労先で働き、キャリアを積み重ねていくことをサポートするリカレント教育に取り組む施設となっています。
3つのサポートで卒業生のキャリアを支援
武庫川女子大学リカレント教育センターは、社会人の学び直しやその後の転職や再就職を支援するために開設されました。現在は、卒業生だけではなく一般の女性社会人、さらには男性社会人にも門戸を広げ、働く意欲を持つあらゆる人々のキャリアを継続的に支援する施設となっています。
リカレント教育センターでは、「無料キャリアカウンセリング」、「実践的で多彩な講座」、「受講後を含めた一体的な支援」という3本柱でキャリア支援に取り組んでいます。
まず「無料キャリアカウンセリング」は、プロのキャリアアドバイザーが個人面談を担当し、阪急西宮北口駅から徒歩5分の西宮北口キャンパスで行うほか、Zoomでのオンライン面談も可能です。学ぶべきスキルのアドバイスやキャリア形成に対する不安や悩みなど、仕事に対するあらゆる相談ができます。
続いて「実践的で多彩な講座」は、ITやDXに特化した150以上の実践的なスキルを学べる講座を用意しています。自習学習スタイルとマンツーマンの個別指導を組み合わせ、確かな実践力を身につけられる講座を展開しています。
最後の「受講後を含めた一体的な支援」は、受講者1名につき1名の担当キャリアアドバイザーがつき、受講後の転職先の紹介やアドバイスなど、キャリア相談から受講、転職までをワンストップでサポートする体制を整えています。
この3つの取り組みを通じ、卒業生を中心とする社会人の学び直しや転職、再就職を支援しています。
定期的にスキルを棚卸しして学び直そう
時代の変化やITの進化により、大学生の時に学んだ学びがいつまでも社会で役に立つとは限りません。苦労して資格取得して就いた仕事も、数年でロボットに置き換わる時代です。少なくとも3年単位で定期的に「今の仕事に必要とされているスキルを習得できているか?」や「自分の能力が今の職場で活かせているか?」を自問自答する『スキルの棚卸し』を行いましょう。
しかしながら、自分がやってきた仕事を振り返ったり、今の仕事と自分のスキルがマッチしているかは確認できますが、時代の変化やITやDXの進化による求められるスキルの変化や本当に自分に適した仕事は何か、未来の仕事に必要なスキルは何か、などを自身の力だけで見極めるのは難しいかもしれません。そんな時は、武庫川女子大学リカレント教育センターが提供している「無料キャリアカウンセリング」を活用してください。プロのキャリアカウンセラーが、的確なアドバイスを行います。
学び直しで一生を描ききれる女性をめざす
女性には出産や育児といった男性よりも大きな負担が生じやすいライフイベントが存在します。そこで一度キャリアを離れることになっても、学び直して新たなスキルを身につけたり、働きながら新しいスキルを身につければ、転職や再就職で再びキャリアプランを積み重ねていくことができます。
そのようにして、より多くの女性に一生を描ききれる女性力を備えていただきたいですし、武庫川女子大学リカレント教育センターがそれをサポートする存在になれれば嬉しいです