• 2024/02/07

    山﨑 由貴子

[ステークホルダー・インタビュー]阪神電気鉄道株式会社さま

リアルな実感に基づく具体的な提案に感心

武庫川女子大学経営学部にとって大切なステークホルダーの皆さまにお話をうかがう「ステークホルダー・インタビュー」。第2回は、阪神電気鉄道株式会社の沿線価値創造推進室 沿線活性化担当の山﨑由貴子課長にお話をうかがいました。

山﨑由貴子さま

地域の活性化を通じて沿線に寄り添う

−−沿線活性化担当の業務内容についてお教えください。

阪神電車は、わずか48.9kmの線路に51もの駅があり、もともとあったまちをつなぐように鉄道を敷設したという成り立ちの鉄道です。当社は沿線地域に寄り添った経営をめざしていまして、地域の方々とご一緒に沿線の価値創造に取り組んでいます。沿線活性化担当は、沿線の交流人口と定住人口を増やすために、地域の大学や団体、企業や市民の皆さまと協力しながら、地域の活性化や課題解決に取り組んでいます(阪神沿線活性化WEB「エンカチ」 https://hanshin-enkachi.com/)。

−−沿線活性化担当の中で、山﨑さまはどのような役割を担っておられるのですか。

地域活性化の担当部署が置かれてから15年が経過するのですが、私自身は現在まで9年間沿線活性化に取り組んでおり、現在進んでいるプロジェクトのほぼすべてに関わってきました。先述の通り、沿線活性化の取り組みは私たちの部署単独で取り組むことは皆無に等しく、多くが大学や行政、地域住民の皆さまと共同で取り組みます。その際は、協業先の皆さまとの打ち合わせや調整、プロジェクトの推進などが業務となります。

フレッシュな感性とリアルな意見が参考になる

−−実践学習も初年度から学生たちを受け入れていただいています。

弊社が武庫川女子大学と包括連携協定を締結していることもあり、経営学部を含めた多くの学部の学生さんや先生方とさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。経営学部では、初年度から実践学習に参画し、「実践へのいざない」では講義もさせていただいています。2023年度の実践学習では「六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond」での運営協力など、これまでさまざまなプロジェクトでご一緒してきました。

「六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond」準備のひとコマ

−−実践学習での取り組みの様子や成果、発表内容についてはいかがでしょうか。

経営学部の皆さんは、とても真面目に取り組んでくださっています。発表や提案では、社員や担当者では気づかない視点、世代的に持ち合わせていない情報をたくさんいただきます。例えば「阪神KANお散歩マップ」の制作プロジェクトでは、掲載スポットを実際に巡った上で改善点や気づきの指摘に加え、Z世代のスマートフォンやSNS活用を意識した提案など、フレッシュな感性でマップの完成度を高める意見をいただき、提案は次回の企画で採用させていただきました。

リアルかつ本音の意見の秘密は先生方の指導方針?

−−武庫川女子大学経営学部の活動や実践学習に参加した学生に対する感想などをお教えください。

いつもリアルな実感に基づいた具体的な提案をいただけるので、毎回多くの気づきをいただきありがたく感じています。これは、経営学部での学びの特長なのでしょうか、先生方も学生に細々と指導せず、学生の意見や自主性を尊重して成長を促しているようにお見受けします。忌憚のない「本音の意見」に基づいているからこそ、提案に非常に説得力があるんでしょうね。

−−今後、武庫川女子大学経営学部や実践学習に期待することをお願いします。

今後もさまざまな課題解決や取り組みに参画していただけると期待しています。これまでは、私たち会社側の取組をベースに、学生さんから意見や協力を求めるプロジェクトが多くありましたが、今後は学生主導でテーマを探すのも良いかと考えています。例えば、学生の皆さんが数ある阪神電鉄のグループ会社の事業領域や沿線を見て感じた課題や素朴な疑問からテーマを想定し、「一緒にこの課題を解決できる部署は?」とか、「このグループ会社とこんなことができないか?」とディスカッションしてプロジェクトを形作っていく…こんな流れで進められたら、さらに互いの成果につながる面白いプロジェクトができると思います。

学生たちが制作し、会場で配布された「こどもしんぶん」

(2024年1月取材)

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